ダイオキシン類・PCB汚染水の処理 - 凝集沈殿処理

ダイオキシン類・PCB汚染水の処理には、凝集助剤Minelcoを用いた凝集沈殿処理を提案しています。

水中のダイオキシン類・PCBの存在形態と凝集沈殿処理

水中のダイオキシン類およびPCBの存在形態は、懸濁物質(SS)に付着した状態で存在する懸濁態と、水中に溶存している溶存態の2種類に大別されます。
排水中のダイオキシン類およびPCBは、水中のSSに吸着しやすい性質を持ち、その大部分が粒子径0.22~1μmのSSに吸着された状態で存在していることが確認されています。
そのため、懸濁している粒子(SS)を凝集沈殿して上澄水を得る凝集沈殿処理が、水中からダイオキシン類およびPCBを除去する方法として有効です。

アステック東京では、凝集助剤「Minelco」を用いた処理をご提案しています。

凝集助剤「Minelco」を用いた凝集沈殿処理

ミネルコが荷電中和を行い、PAC、高分子凝集剤による架橋作用からフロックの粗大化をはかることで、ダイオキシン類およびPCBを含むSSが沈殿物として生成され、清澄な上水を得る事ができます。また、状況に応じて鉄系凝集剤を入れることもあります。後段で活性炭を使用すると、より効果的です。

1 汚染水
2 Minelco
3 鉄系凝集剤

汚染水を凝集反応槽(3槽ノッチタンク)に入れます。

固液比=1:10になるようにMinelcoと水を混合し、撹拌します。
凝集反応槽の1槽目にMinelcoを添加・撹拌します。

凝集反応槽の2槽目に鉄系凝集剤を添加・撹拌します。

4 PAC
5 高分子凝集剤
6 沈殿分離槽

凝集反応槽から沈殿分離槽へ移送する配管内でPACを添加・混合します。

次に高分子凝集剤を添加・混合します。

沈殿分離槽で沈殿物を沈殿分離し、上澄水は活性炭ろ過槽へ移送します。沈殿物は汚泥として処理します。

7 活性炭ろ過槽

活性炭ろ過槽で有機物や着色を除去します。

適用可能物質

・ダイオキシン類
・PCB

適用サイト

・焼却場の除染・解体現場
・燃えがら等、不法投棄現場

ダイオキシン類汚染水処理の事例

ダイオキシン類を含む汚染水を凝集沈殿処理と活性炭処理を行い、UF膜ろ過処理をしました。

汚染水                            処理水

ダイオキシン類590 (pg-TEQ/L)
0.087 (pg-TEQ/L)
処理プラント