シーリングソイル工法(不溶化工法)

ゼオライトや天然の粘土鉱物等資源を利用した不溶化工法です。
重金属等の無機汚染物質を地化学的に吸着~固定化し、環境汚染の防止や汚染土壌を改良します。
※シーリングソイル工法は、アステックグループ(株)アステックの登録商標です。

シーリングソイル工法の歴史

平成7年(1995)に廃棄物処分場の遮水壁の一部として、重金属類吸着性能を有する天然ゼオライトや火山性風化粘性土を混合した粘土ライナーを使用するために東京大学名誉教授湊秀雄らによって考案されました。
「封じ込め」を意味する「シーリングソイル(sealing-soil)工法」の名称もこの時につけられました。
以降、重金属類を吸着する天然資材を汚染された土に混合する事により、重金属類を不溶化する技術として確立してきました。

主に工場跡地を中心に公共工事や民間工事で多く採用され、大規模・高濃度な汚染現場での適用事例もあります。
平成23年(2011)3月時点で延べ施工量は約20万m3を超えました。

シーリングソイル工法の特徴

■天然鉱物資材(ゼオライト、粘土鉱物、ドロマイト)を利用した不溶化工法

■天然鉱物資材を利用しているため、低コスト・低負荷型工法

■改良後も土壌特性を維持し、植生や盛土等への利用が可能

■資材混合によるシンプルな施工方法

■高濃度汚染土壌への適応が可能

■長年の施工実績に裏付けられた信頼の施工品質

施工事例

・都市部における工事跡地やガソリンスタンド跡地等の土壌汚染

・自然由来重金属等を含有する岩石や土砂の処理(トンネルずり等)

・射撃場の鉛弾を含有する高濃度鉛汚染土壌

・農用地におけるカドミウム汚染米対策

・産業廃棄物処分場の遮水ライナー

カドミウム汚染米対策例
適用可能物質

■土壌汚染対策法に定める第二種特定有害物質9項目
・砒素(As)
・鉛(Pb)
・六価クロム(Cr6+)
・シアン(CN)
・フッ素(F)
・ホウ素(B)
・カドミウム(Cd)
・総水銀(Hg)
・セレン(Se)

使用する材料

シーリングソイル工法では、シーリングソイルパウダーを使用します。

施工方法

シーリングソイル工法の施工は、掘削した汚染土に対し、地上で資材を均質に混合するというシンプルな方法です。

①トリ―タビリティ試験

事前に室内でトリータビリティ試験を実施し、対象とする汚染土や汚染物質の性状に合わせて、混合資材の選定・混合量の決定をします。

②施工(混合作業)

施工はオンサイト(現場内)で行います。
混合機械は、現場条件(対象土量と工期等)に応じて、スタビライザー、自走式混合機械、ミキシングバケット等から選定します。

現場条件により、バッチ混合方式または連続混合方式で混合作業を行います。

■バッチ混合方式(対象土量<約2,000m3)

■連続混合方式(対象土量>約2,000m3)

③品質確認

品質確認後、不溶化が完了した土は、現場内に埋め戻します。

品質確認は、土壌汚染対策法に基づき、100m3毎に5箇所ずつ試料を採取し、5試料を混合して1検体とし公定法分析を行い、溶出量試験の結果によって確認します。
公定法分析では、試料採取から分析結果判明まで約1週間程度の期間を要する為、その間は現場内で仮置きします。

公定法分析は外部機関に依頼しておこないますが、合わせて現場分析による管理もおこないます。
迅速分析機器を現場で操作できる体制を構築し、1日以内で暫定的な品質確認を行います。
現場分析は、公定法分析と比較して値の精度はやや劣りますが、公定法分析結果が判明するまでの間に品質確認を行う事が可能となる為、重要な管理手法です。

最近は、高精度な迅速分析機器が開発され、現場品質管理の精度も格段に向上しています。

シーリングソイル工法についての詳しい内容はシーリングソイル協会Webサイトをご覧ください。